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大波の会 日記

ちびの亡骸

一昨日、山の犬『ちび』の遺体が見つかった。

それはまさかの出来事だった。

なぜなら山で亡くなった犬達を発見できたことは、今までに1度もなかったことだったから。

山に行ったら、いつも会うおじさんの一人がいたので、
「ちびは、結局見つからないですね…」って聞いたら
「いや、見つかったよ。」って。
「え?どこで?」
「教えてやるよ・・・・でも、やっぱり見ない方がいい」と、おじさんはあたしを気づかった。
「大丈夫、連れて帰りたいから。」
「いや、でももう、カラスが食い荒らしてひどいから、みんなで枯葉や土をかけたからもういいんじゃないか?」って、おじさんは何とかあたしの気をそらそうとした。
「とにかく行きたい。教えて。」
どんな状態であっても、しっかりちびを見ておきたいって思った。
あの子の最期がどんな終わり方をしたのか・・・・・・覚悟を決めた。

あの子のいた場所が、あたしの作っていた寝場所ととても近かった事にショックを受けた。
こんな近くにいて何でもっと早く気づけなかったんだろうか・・・・

ちびは無残な姿になっていた。

あの子が犬であったこともわからないくらいに・・・・・・
枯葉をかけてくれていたこともあって随分体が土に埋まっていたので、おそらくはおじさんたちが発見したときのような無残さではなかったのでしょう。
あたしは少しほっとした。

唯一少し残っていたちびの毛を見て、やっぱりこの毛はちびだって思った。
あんなにふさふさしていた時期もあったのに、最期はこんなになっていたんだよね。
耳は原型をとどめずおそらくは耳血腫のかなりの悪化の証拠のような気がした。

ちびの背中をなでた。
死んで初めて触れた。
初めて撫でさせてもらえた。

ちびは何故死んだのだろう・・・・
とてもそれが知りたかった。

おじさん2人が、「この子はここで生まれて育って来たのだから、ここで土に帰るからこのままここに置いてやっとけばどうだろうか」と言った。
悩んだ。
だけど、もっと土を掘って埋めてくれていたならあたしも思いとどまったかもしれないけど、枯葉とほんの少しの土だけのこの状態...1日も早く火葬してやりたかった。

あたしが車に積んでいたタオルやシートにちびをくるみ、抱き上げ、おじさんが持っていた大きなビニール袋にちびをいれて、おじさんたちも手伝ってくれて山を上った。

ありがたかった。

骨と皮だけになっていたはずなのにちびは以外と重かった。

そして家のガレージにダンボール箱に入れて1日置いた。

せめてもの最期の晩餐。

そして昨日午前中にちびの火葬をお願いした。

『火葬場にはまたいつものようにこの時期小雪が降っていました。』
ちびの亡骸_f0146804_20113688.jpg


急だったにもかかわらず、忙しい中Yさん、Mさんが同行してくれた。
ちびの遺体は2人にはとても見せられなかったけど、花束をたくさん買ってくれたので、ちびの周りにはおやつやご飯、おもちゃ、お花でいっぱいに賑やかにすることができた。
ありがとう。

火葬には2時間近くかかった。

3人でちびのお骨を拾うことができた。

『黒の茶巾は★ペンダント型の キーホルダー★に小さいお数珠がついているもの、少しだけちびの亡骸入れました。』
ちびの亡骸_f0146804_20115054.jpg


ちびの骨は本当にしっかりしていたようです。
4歳くらいだったもんね。
ちびは、まだまだ若かったし、死ぬには早すぎたもんね。
いいご飯やってたもんね。
食べ物だけは不自由させなかったもんね。

だけど・・・・たったひとつ
頭の中が真っ黒いすすとなっていたの。

そこが最期の悪の根源だったのかなって思った。

ちび、あなたの亡骸がどんな形であれ発見できたということは、あなたがあたし、「自分自身」にけじめと納得をさせてくれたって事なんだと思ってる。

長かった・・・・・
最後に残った、たった1匹のちびがあたしの約7年間を、あたしの自己満足でちびを見送り、納骨できることで「終わらせてくれた」。
そして心の整理つけさせてくれた。

ありがとう。

ちび、もう安心してゆっくり眠ってください。


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是非大波の会ホームページもご覧下さい。

by onaminokai | 2009-02-18 20:20 | 雑記
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京都を拠点とする犬・猫のレスキュー日誌

by onaminokai
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